Accessのデータ更新機能:アクションクエリとは?
アクションクエリ(Action Query)とは、Accessでテーブル内のデータを追加・変更・削除・新規作成するためのクエリです。
選択クエリが「表示専用」であるのに対し、アクションクエリは実行するとデータベースに直接影響を与える操作が可能です。
アクションクエリの種類
- 更新クエリ: 既存のデータを一括変更する
- 追加クエリ: 他のテーブルやクエリからデータを取得し、別のテーブルに追加
- 削除クエリ: 条件に合うレコードを削除
- テーブル作成クエリ: クエリの実行結果をもとに新しいテーブルを作成
作成手順(共通)
- [作成]タブ → [クエリデザイン]
- 対象テーブルを追加し、フィールドを選択
- [デザイン]タブ → クエリの種類から「更新」「追加」などを選ぶ
- 「更新先」や「追加先」などのフィールドに式を入力
- 条件を設定し、[実行]ボタンで処理を実行
各クエリの例
■ 更新クエリの例
「東京都」を「東京」に統一する:
更新対象:[都道府県] → 更新先:"東京"
条件:"東京都"
■ 追加クエリの例
フィールド構造が同じ2つのテーブル間で、データをコピーする。
■ 削除クエリの例
「未使用」の商品を一括削除:
条件:[ステータス] = "未使用"
■ テーブル作成クエリの例
今年の売上だけを新しいテーブルに保存:
条件:[売上日] Between #2024/01/01# And #2024/12/31#
注意点
- アクションクエリは実行するとデータが直接変更・削除される
- 操作前に必ずバックアップをとることを推奨
- 一度実行すると「元に戻す(Ctrl+Z)」ができない
- データの整合性や参照関係を考慮して作成することが重要
まとめ
- アクションクエリ: テーブルに影響を与える4つのクエリの総称
- 更新・追加・削除・テーブル作成が主な用途
- 繰り返し処理や大量データの一括操作に最適
アクションクエリは、Accessをデータの分析ツールから管理・更新ツールへと拡張してくれる非常に強力な機能です。
正しく使えば業務の大幅な効率化が期待できますが、実行には慎重さが求められます。