値や定義を固定するキーワード「final（定数・変更不可）」とは？

Javaでは、変数・メソッド・クラスなどに対して 変更を禁止するために final キーワードを使います。
「この値は変わらない」「このメソッドは上書きさせない」など、安全なプログラム設計に役立ちます。

1. final変数（定数）

一度代入したら変更できない変数です。Javaでは定数を表すときによく使います。

final int MAX_USERS = 100;
// MAX_USERS = 200; ← エラー！再代入できない
    

• 慣例として大文字＋アンダースコアで定数名をつける
• 初期化は宣言と同時に行うのが基本

コンストラクタで初期化する場合

public class Person {
    private final String name;

    public Person(String name) {
        this.name = name;  // コンストラクタ内で1回だけ代入OK
    }
}
    

2. finalメソッド（オーバーライド禁止）

継承先のクラスでオーバーライド（上書き）を禁止するために使います。

public class Animal {
    public final void breathe() {
        System.out.println("呼吸する");
    }
}

class Dog extends Animal {
    // public void breathe() {} ← エラー！上書き禁止
}
    

3. finalクラス（継承禁止）

他のクラスがこのクラスを継承できないようにするには、クラスにfinalを付けます。

public final class MathUtils {
    public static int square(int x) {
        return x * x;
    }
}

// class AdvancedMath extends MathUtils {} ← エラー！
    

finalの特徴まとめ

• final変数：値を一度だけ設定可能（再代入禁止）
• finalメソッド：子クラスでの上書き禁止
• finalクラス：継承そのものを禁止

static finalで定数を定義

static final を組み合わせることで、クラス共通の定数が作れます。

public class Config {
    public static final String VERSION = "1.0.0";
}
    

まとめ

final は、Javaで「もう変更しない」という意思を明確に表すキーワードです。
値を固定したいとき、継承や上書きを防ぎたいときに使うことで、バグの防止や意図の明確化に役立ちます。
変えない = finalというルールをぜひ覚えておきましょう！