JavaScriptのモジュールとは?ファイル分割と再利用を可能にする仕組みを解説
JavaScriptのコードが大きくなると、1つのファイルですべてを管理するのは大変です。
そんなときに役立つのが モジュール(module) という仕組みです。
モジュールを使えば、コードをファイルごとに分けて管理し、必要な部分だけを読み込んで使うことができます。
モジュールとは?
モジュールとは、JavaScriptのコードを機能ごとにファイル単位で分割し、必要に応じてインポート・エクスポートできる仕組みです。
主なメリット
- コードの整理がしやすい
- 再利用性が高まる
- スコープが限定されているため安全
基本構文:エクスポートとインポート
エクスポート(他のファイルで使えるようにする)
// math.js
export function add(a, b) {
return a + b;
}
export const PI = 3.14;
インポート(他のファイルから取り込む)
// main.js
import { add, PI } from "./math.js";
console.log(add(2, 3)); // 5
console.log(PI); // 3.14
デフォルトエクスポート
1つのモジュールに対して、1つだけ「デフォルト」でエクスポートすることも可能です。
// message.js
export default function() {
console.log("こんにちは!");
}
// main.js
import greet from "./message.js";
greet(); // こんにちは!
モジュールを使う際の注意点
- モジュールを使うファイルは
<script type="module">
で読み込む必要がある
- ファイル拡張子(例:.js)を明示的に指定する
- 相対パス(./や../)を正しく書く必要がある
- モジュール内の変数や関数はデフォルトでブロックスコープになる(グローバル汚染なし)
HTMLでの読み込み例
<script type="module" src="main.js"></script>
名前の変更(別名インポート)
import { add as sum } from "./math.js";
console.log(sum(1, 2)); // 3
まとめ
- モジュールはコードを分割・再利用するための仕組み
export
で外部に公開、import
で読み込み
default
エクスポートも可能
type="module"
を使ってHTMLから読み込む
- 名前変更や一部だけの読み込みも柔軟に対応
モジュールは、保守しやすく再利用しやすいJavaScriptのコードを書くために欠かせない仕組みです。
小さなモジュールから始めて、プロジェクト全体をスッキリ整理していきましょう。