Excelのデータ処理機能:パワークエリ(Power Query)とは?
パワークエリ(Power Query)とは、Excelでのデータの取得・変換・結合・整形などを簡単に自動化できる機能です。
プログラミングの知識がなくても、複数のファイルを統合したり、重複や不要な行を削除したりといった高度なデータ処理がGUIベースで行えます。
主な用途
- CSVやテキスト、Web、Access、フォルダ内の複数ファイルからのデータ取り込み
- 不要な列や空白行の削除、フィルター、並べ替え、列の追加などの整形作業の自動化
- 複数のテーブルを条件に応じて結合・マージ
- 毎月の同じ作業を更新ボタン一つで再実行
起動方法
- [データ]タブ → [データの取得] → ファイル/フォルダー/Web などの取り込み元を選択
- 取り込んだデータを「Power Query エディター」で表示・編集
- 必要な変換や加工を行い、[閉じて読み込む]をクリック
- 変換内容がExcelにテーブルとして読み込まれる
よく使う変換操作
- 列の削除・並べ替え・名前変更
- 列の分割(区切り文字や固定長)
- データ型の変更(数値・日付・テキスト)
- NULL値の除去や重複の削除
- 条件列やカスタム列の追加
パワークエリの特徴
- 処理内容はステップ単位で記録・自動化される
- 再読み込みで最新データに自動更新される
- 複雑な処理もクリック操作だけで実行可能
- 裏側ではM言語と呼ばれる専用言語で処理されている
使用例
- 売上データ(月ごとのCSV)を一括で取り込み、自動集計
- Webサイトの為替レートや株価データを取得
- 商品マスタと売上明細を結合して単価を追加
注意点
- パワークエリを使うと元のデータは直接編集されない(安心して試行できる)
- 編集後のデータはExcel上の別テーブルとして表示される
- 一部関数や形式が通常のExcel関数とは異なる(M言語)
まとめ
- Power Query: データの取得・加工・整形・統合を自動化できるExcelの強力機能
- 定型作業を繰り返す業務や、複数ファイルの統合に最適
- 初心者でも直感的に操作できるインターフェースが魅力
Power Queryは、Excelユーザーがデータ分析のレベルを一段上げるための最強の味方です。
毎回繰り返していた手作業を「一度の設定+更新ボタン」で完了させることで、時間とミスを大幅に削減できます。