PHPの例外処理（Exception）とは？try-catchで安全なコードを書く方法

PHPでは、例外処理（Exception Handling）を使うことで、エラーが発生したときにプログラムを強制終了せず、柔軟に対応することができます。
try-catch構文を使って、エラーを「例外」として投げて（throw）、キャッチして処理します。

基本構文

try {
  // エラーが起きる可能性のある処理
  throw new Exception("エラーが発生しました");
} catch (Exception $e) {
  // エラー処理
  echo "例外メッセージ：" . $e->getMessage();
}

例：数値の割り算チェック

function divide($a, $b) {
  if ($b === 0) {
    throw new Exception("0で割ることはできません");
  }
  return $a / $b;
}

try {
  echo divide(10, 0);
} catch (Exception $e) {
  echo "エラー：" . $e->getMessage();
}

上記のように、throw で例外を発生させ、catch で安全に処理できます。

Exceptionクラスの主なメソッド

• getMessage()：例外メッセージを取得
• getCode()：例外コードを取得
• getFile()：例外が発生したファイル
• getLine()：例外が発生した行
• getTrace()：スタックトレース（配列）

複数のcatchブロック

PHP7以降では、複数の例外クラスを個別にキャッチできます。

try {
  // 処理
} catch (InvalidArgumentException $e) {
  echo "引数エラー：" . $e->getMessage();
} catch (Exception $e) {
  echo "その他のエラー：" . $e->getMessage();
}

独自の例外クラスを作る

class MyException extends Exception {}

try {
  throw new MyException("カスタム例外発生！");
} catch (MyException $e) {
  echo "MyException：" . $e->getMessage();
}

finallyブロック

finally ブロックを使うと、例外の有無にかかわらず最後に必ず実行される処理を書けます。

try {
  echo "処理中";
} catch (Exception $e) {
  echo "エラー：" . $e->getMessage();
} finally {
  echo "終了処理を実行";
}

まとめ

• try-catch を使って例外処理ができる
• throw new Exception() で例外を発生させる
• 例外オブジェクトには詳細な情報が含まれる
• 独自の例外クラスを定義して管理も可能
• finally ブロックで後処理も行える

例外処理は、安定したPHPアプリケーションを作るために欠かせない技術です。
予期しないエラーにも柔軟に対応できるよう、しっかり習得しておきましょう。