基本情報技術者試験の基本概念:関数(Function)とは?
関数(Function)とは、特定の処理を1つのまとまりとして定義し、必要なときに呼び出して使える仕組みのことです。
プログラムの再利用性や可読性を高めるために、処理を分割・整理する際に用いられます。
関数の構成要素
- 関数名: 関数を識別する名前
- 引数(パラメータ): 関数に渡す入力値
- 戻り値(返り値): 関数が処理の結果として返す値
- 本体: 実際の処理内容
例(擬似言語)
function add(a, b)
return a + b
end function
x = add(3, 5) // xは8になる
関数のメリット
- 同じ処理を何度も使える(再利用性)
- コードが短く整理され、見やすくなる(可読性)
- デバッグや保守がしやすくなる(保守性)
関数の種類
- 値を返す関数: return文で結果を返す
- 値を返さない関数(プロシージャ):処理のみを行い、返り値を持たない
引数の渡し方
- 値渡し(call by value): 引数のコピーを渡す
- 参照渡し(call by reference): 実体のアドレスを渡す(元の値が変更される)
関数とスコープ(有効範囲)
- 関数内で宣言された変数はローカル変数(その関数内でのみ有効)
- プログラム全体で使える変数はグローバル変数
基本情報技術者試験での出題ポイント
- 関数の呼び出しと戻り値の処理
- 変数のスコープと影響範囲
- 関数内での繰り返しや条件分岐のトレース
- 引数と戻り値の受け渡し処理
学習のコツ
- 小さな関数を使って動作確認をする
- 引数・戻り値・ローカル変数の役割を紙に書いて整理する
- 関数のネスト(入れ子)にも注意する
まとめ
- 関数は「処理のまとまり」であり、再利用や整理のために使う
- 引数で値を受け取り、戻り値で結果を返す
- スコープや引数の扱い方を理解することが重要
関数はプログラミングの基本であり、モジュール化や保守性の高い設計に欠かせません。
基本情報技術者試験では、関数の処理の流れをトレースできる力が問われますので、手を動かしてしっかり理解しておきましょう。