基本情報技術者試験の基礎概念:クラス/インスタンスとは?
クラス(Class)とインスタンス(Instance)は、オブジェクト指向プログラミングの中核となる概念です。
クラスは「設計図」、インスタンスは「設計図から作られた実体」と考えると分かりやすいです。
クラスとは?
- オブジェクトの「設計図」にあたる
- データ(プロパティ)と操作(メソッド)をまとめたひとまとまり
- クラスを定義することで、共通の性質を持つ複数のオブジェクトを効率的に作成できる
例(Java風の擬似コード)
class Car {
int speed;
void run() {
print("走行中");
}
}
インスタンスとは?
- クラスから実際に作られた「具体的なオブジェクト」
- クラスに基づいて、メモリ上に生成される
- 複数のインスタンスは、それぞれ別の状態(プロパティの値)を持てる
インスタンスの生成(例)
Car myCar = new Car();
myCar.speed = 60;
myCar.run(); // 出力:「走行中」
クラスとインスタンスの関係
用語 | 意味 | 例 |
クラス | オブジェクトの設計図 | Car(車の設計) |
インスタンス | クラスから生成された実体 | myCar(実際の車) |
プロパティとメソッド
- プロパティ: オブジェクトが持つ変数(例:speed)
- メソッド: オブジェクトが行う処理(例:run())
コンストラクタ(初期化処理)
- インスタンス生成時に呼び出される特別なメソッド
- プロパティの初期値設定などに使用
基本情報技術者試験での出題ポイント
- クラスとインスタンスの違いの理解
- インスタンスの生成と使用方法
- プロパティ・メソッド・コンストラクタの役割
- クラス間の関係(継承など)への理解
学習のコツ
- 身の回りのモノをクラスとインスタンスに例えて考える(例:スマホの設計図と実物)
- 実際にコードを書いて動かしてみる
- 複数のインスタンスを作って、それぞれの状態の違いを確認する
まとめ
- クラス:共通の性質と動作を定義した「設計図」
- インスタンス:クラスをもとに作られた「実体」
- OOPの基本概念として試験では頻出
クラスとインスタンスの関係を正しく理解することで、オブジェクト指向全体の構造が見えやすくなります。
試験では用語の正確な理解と、動作のイメージが重要です。