Pythonのリスト内包表記（List Comprehension）とは？

リスト内包表記（List Comprehension）は、リストを簡潔に生成するためのPythonの文法です。 通常の for 文よりも短く、読みやすく高速なコードが書けるのが特徴です。

基本構文

[式 for 変数 in シーケンス]

例：1〜5の2乗をリストにする

squares = [x**2 for x in range(1, 6)]
print(squares)  # → [1, 4, 9, 16, 25]

通常のfor文との比較

# 通常のfor文
squares = []
for x in range(1, 6):
    squares.append(x**2)

# リスト内包表記
squares = [x**2 for x in range(1, 6)]

同じ結果を、よりコンパクトに書けるのが内包表記の利点です。

条件付きリスト内包表記

even = [x for x in range(10) if x % 2 == 0]
print(even)  # → [0, 2, 4, 6, 8]

if を使えば、条件に合う要素だけを抽出することができます。

if-else を使う内包表記

labels = ["偶数" if x % 2 == 0 else "奇数" for x in range(5)]
print(labels)  # → ['偶数', '奇数', '偶数', '奇数', '偶数']

if-else を式の前に書くことで、各要素を条件に応じて変換できます。

二重ループ（ネスト）も可能

pairs = [(x, y) for x in [1, 2] for y in [3, 4]]
print(pairs)  # → [(1, 3), (1, 4), (2, 3), (2, 4)]

ネストしたループも 1行で書けるため、リストの組み合わせ処理にも便利です。

使いどころ

• リストの変換（例：文字列を整数に）
• フィルタリング（条件に合う要素の抽出）
• 要素の生成（数列、組み合わせなど）

注意点

• 複雑すぎると読みにくくなる
• 可読性を優先して、必要なら通常のfor文を使うのもOK

まとめ

リスト内包表記（List Comprehension）は、Pythonらしい簡潔で効率的なコードを書くための便利な構文です。 慣れれば、コード量を減らしつつ読みやすさや実行速度も向上します。

まずは基本形から、条件付きやif-else付き、ネストまで順に使ってみましょう！