Accessの入力支援機能:ルックアップフィールド(Lookup Field)とは?
ルックアップフィールド(Lookup Field)とは、Accessで別のテーブルや値リストから選択肢を表示し、そこから値を選べるようにする機能です。
入力ミスを防ぎ、一貫性のあるデータ入力を実現できる便利な機能です。
主な用途
- 分類名や都道府県名など、決まった選択肢をリスト化
- 顧客IDの代わりに顧客名で選択(内部的にはIDで保存)
- テーブル同士のリレーションシップ補助
ルックアップフィールドの種類
- 値リスト型: あらかじめ指定した値から選択(例:「男性」「女性」など)
- テーブル/クエリ型: 別のテーブルやクエリのデータを参照して選択
作成手順(テーブルのデザインビュー)
- テーブルをデザインビューで開く
- ルックアップさせたいフィールドを選択
- 「データ型」は「数値型」や「短いテキスト型」など
- 画面下部の「ルックアップ」タブを選択
- 「ルックアップウィザード...」をクリック
- 「値リスト」または「テーブル/クエリ」から選択
- 選択項目の設定を進めて完了
例:注文テーブルで顧客名を選択
- 顧客テーブル:[顧客ID](主キー)、[顧客名]
- 注文テーブル:[顧客ID]フィールドにルックアップ設定
- 表示は「顧客名」、保存されるのは「顧客ID」
メリット
- 入力の手間・ミスを軽減できる
- 一貫した表記が保たれる
- 外部キーの扱いが視覚的にわかりやすくなる
注意点
- ルックアップフィールドは見た目と実際の保存値が異なるため混乱しやすい
- 設定を変更すると既存のデータとの整合性が崩れることがある
- 設計や分析上は「ルックアップフィールドを使わずフォーム側で処理する」方が管理しやすいという考え方もある
まとめ
- ルックアップフィールド: 他の値リストやテーブルを参照して値を選択可能にするフィールド
- データ入力のミスを防ぎ、操作性を向上させる
- 設計時には見た目と保存値の違いを理解しておくことが大切
ルックアップフィールドは、Accessを誰でも使いやすい入力フォーム付きのデータベースに変えてくれる便利な仕組みです。
適切に設計することで、効率的で整合性のあるデータ入力が実現します。